戦火の馬  監督 スティーヴン・スピルバーグ

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BSプレミアムでの初鑑賞です。馬の視点から第一次世界大戦を描いた作品です。
ネタバレがありますのでご注意下さい。
 
 
 
 
 
 

貧しい農民の子であるアルバートジェレミー・アーヴァイン)は、近所で生まれたサラブレッドを気に入ります。しかし、農耕馬でないため、家には必要のない馬でした。それなのに、父親も競売にかけられたその馬を気に入って、大金を出して買ってきてしまいます。
アルバートは馬にジョーイと名付けて、大切に育てます。

馬が主役だけあって、スピルバーグ監督は、馬を逞しく、美しく撮ることに焦点を当てていますね。
ジョーイがニコルズ大尉(トムヒ)の手に渡ってからは、サラブレッドの本領発揮で、素晴らしい走りを見せてくれます。
部隊の指揮官であるスチュワート少佐(ベネさん)の持ち馬トップソーンとの競走のシーンは迫力満点です。
トップソーンは黒馬で、こちらも凛々しく美しい馬です。ベネさん出演の「ホロウ・クラウン」で、演じるリチャード3世の馬として再会しています^^
 
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ベネさんは、ひげで見た目こそおじさん度UPですが、隊長として、部隊全員に活を入れるシーンもあり、なかなかの存在感です。
突撃の号令をかけるところもかっこいいです。このシーンでベネさんは感動のあまり涙が出てしまったのだとか…。
トムヒと部屋で二人っきりで話すシーンもあって、短い出演シーンながら、見所が多かったです。
 
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ジョーイとトップソーンの波瀾万丈な日々は、まるで人間の大冒険のようですが、乗り手によって運命が左右されるのはやはり馬としての宿命ですね。

ジョーイが「奇跡の馬」となる有刺鉄線のシーンは、この物語の要となる感動的なシーンでした。イギリスとドイツという敵同士が、ジョーイを助けるために、この時だけ休戦するのです。国同士の関係がこうあってほしいという願いがこめられているのでしょう。
 
ジョーイとアルバートの再会、競売にかけられたジョーイを買い戻すために部隊のみんなが協力することなど、この後も心温まるエピソードが続き、さすが名作だと思いました。
ラストシーンには思わず涙が…
 
ベネさんのシーンこそ少なかったけれど、映画として素晴らしかったです。全編を彩る美しい映像も心に残りました。
 
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