天使と悪魔  監督 ロン・ハワード

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地上波で放送あるって知って、そう言えばHuluでも配信してたんじゃなかったっけ?と思い、CMのないこちらで観ました。
ダン・ブラウンの原作は、写真や図版が数多く載ったヴィジュアル愛蔵版を持っているのですが、なかなか読み始められず、原作読んでから…と思ってたので映画も未見でした。

大量の反物質の生成に成功した科学者が殺され、反物質が盗まれます。これは、他の物質とぶつかると巨大なエネルギーを発生させ、街を吹き飛ばすほどの威力を持つのです。
科学者の胸に押された焼き印から、象徴学者であるロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)は、それが秘密結社イルミナティのものだと気づきます。

その頃ヴァチカンでは、新しい教皇を選出するコンクラーベが行われようとしていました。しかし、新教皇の有力な候補4人が誘拐され、1時間に1人ずつ殺すという脅迫電話が…。
ラングドンは科学者の娘であるヴィットリアと共に、教皇の秘書長(カメルレンゴ)であるパトリック(ユアン・マクレガー)の協力を得ながら捜索を開始します。制限時間内に教皇候補を助け、反物質の奪回に成功する事ができるのでしょうか。

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前作『ダ・ヴィンチ・コード』では、実際にルーブル美術館でロケを行ったことが話題になりましたが、今回はヴァチカン市国でのロケの許可が下りなかったため、サン・ピエトロ広場のシーンは全てセットなのだとか。この広場を訪れたことがありますが、確かに神の御許であるこの場所を封鎖して撮影するのは無理でしょうね。それにしてもセットには見えないこの迫力。素晴らしいです。

この後ネタバレありますのでご注意下さい。

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イルミナティと思われる犯人の犯行声明により、教皇のいる場所は「土・空気・火・水」に関わること、「啓示の道」という言葉から、イルミナティが会合を開いていた秘密の教会に至るルートであることを見抜いたラングドンは、ヴァチカンの記録保管所に入る許可をもらって調べます。
ラングドンが慎重にピンセットで開いていた書物のページを、破り取ってしまうヴィットリアが信じられません><破るより、本をそのまま持ち出した方がいいんじゃ…。

呪文のようなわずかな言葉からヒントを見いだして、教皇候補の拉致されている場所を探すのがあまりにも手早すぎて。現場では「彫刻の天使の矢がこちらを指している!入り口はこっちだ!」とか(笑)そんなんでいいのかしら…^^;
原作にはもっと試行錯誤する様子が書かれているのかも知れませんが、制限時間内に謎を解かないといけないので、とにかく早い早い(笑)こちらはついて行くだけで精いっぱいです^^;

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謎は解いても、助ける事ができたのは4人のうち最後の1人だけでした。
実行犯は最初から顔を出していて、背後に黒幕がいることははっきりしてます。メインの登場人物が少ないので、すぐに誰だか分かっちゃいますね。原作では、犯人がこの犯行を計画する心理的背景が詳しく描かれているらしいです。映画ではイルミナティの名を借りただけで、本人は何の関係もなさそうでしたが、原作ではどうなのでしょうか。

自分がヴァチカンを救うヒーローになることで、教皇の座を狙うという、けっこう命がけの計画でした。犯人の最期は壮絶です。でも、犯人と警察の距離が遠すぎ、犯人が部屋を出るのを許してしまうとか、警察の大失態ですね。

重要なエピソードが映画では割愛されている所が多いようなので、ますます原作読もう!という気持ちになりました。全体的に作りとしてはやや甘い感じはしますが、歴史的建造物に囲まれたシーンの数々は見所いっぱいです。
次作「インフェルノ」は実際にヴェッキオ宮殿で撮影が行われているそうなので楽しみです。

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     ロスに作られたセットのサン・ピエトロ広場です。